VOYAGE BBの野村と申します。

VOYAGE BBでは事業の中核として2011/08よりMVNO事業に取り組んでいます。
MVNO事業というのは、仮想移動体通信事業のことで携帯電話やPHSなどの物理的な移動体回線網を自社では持たないで、実際に保有する他の事業者から借りて、自社ブランドで通信サービスを行う事業のことです。

弊社では、回線網はUQコミュニケーションズのWiMAXネットワークを用いて、VOYAGE WiMAXという名称で、自社会員を抱える企業と提携することでサービスを展開しています。

VOYAGE WiMAXではサポート、物流、決済などの運用業務をすべて弊社が担当するので、提携企業はコンテンツのひとつとしてWiMAXを会員に向けて簡易に提供することが可能です。会員は端末購入金額が無料であったり、利用開始月が無料であったり、月々の利用ポイントを得ることができるなどプランに応じてメリットを享受できます。

現在、2つのサービスサイトと提携しております。サービスに登録している方がいらしたらご一考ください。

VOYAGE WiMAX + PeXポイントコース
PeXポイントが、ご入会時に10,000P&毎月(※2ヵ月目以降)1,000P貯まるコースです。

永久不滅ポイントが、ご入会時に200ポイント&毎月(※2ヵ月目以降)20ポイント貯まるコースです。


今回はこのVOYAGE WiMAXの業務を支えるバックエンドシステム開発の話を書きます。

VOYAGE WiMAXの提供のために会員管理システムを開発する必要があったのですが、
運用、サポートの要望によりSalesforceのSale Cloudを用いて、会員情報を管理する方針となりました。
回線登録・解約、端末の発送、利用料の請求などの業務のためにVisualforce,Apex,BulkAPIを使いカスタマイズしました。
その中で得た知見を2つほど紹介します。

「個人取引先」の設定について

VOYAGE WiMAXではweb-to-リード機能を使い申し込みフォームを作成しているので、「リード」に登録された申し込み情報を「取引先」に変換することで会員情報として管理することにしました。
初期状態では「取引先」は企業情報という扱いらしく、1つの「取引先」に複数人の情報が登録できたり、会社名の入力が必須であったりと違和感があるので、「個人取引先」の設定をセールスフォースに依頼して設定してもらう必要があります。
ちなみに、「個人取引先」の設定はEnterprise Editionからでないとできないそうです。

開発での失敗

Salesforceで利用できるウェブAPIにはコール上限があります。
Enterprise Editionでは運用環境とは別にsandbox環境が提供されますが、当初はリリース前ということで運用環境でForce.com IDEを用いて開発・テストしていました。そのため、Force.com IDEの設定で常に同期する設定になっていたこともあり、佳境に入り頻繁にテストするようになると上限を超えてしまい、しばらく開発できなくなる事態が頻発しました。
現在ではsandbox環境でコーディング・テストをしてから、運用環境にリリースといった流れにしました。
最初からその流れで開発しておけばよかったなとしみじみ思います。
ちなみに運用環境では24hで5000回、sandbox環境では5000000です。圧倒的な差です。


カスタマイズが必要な場合はSalesforceの世界観や制限を理解しておかないとかなり厳しいですが、UIはよくできていて操作性がよいし、更新履歴管理なども簡易に設定できたりするので、用途によってはかなり便利なサービスではないでしょうか。